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Showing posts from March, 2018

New Ring tsuchi Plus (SV,Br,C)

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新作 左奥から、SV、真鍮、銅 それぞれに鎚目を施して、はめ込み。 リングの一周につなぎ目が出ないようにするのに苦労した作品。 特に、銅が。。。

ツチメのカフが出来るまで 其の4

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ここまで出来たら、後は磨くだけ。 青棒と呼ばれる研磨剤を使って磨きます。 この青棒は酸化クロムを油脂で固めたものなので、灯油で溶かして使うことも可能です。 左の乳鉢に入っているのがそうです。 リューターのポイントの材質や、仕上げの工程によってこれらを使い分けします。 青棒の次はピカールで艶出し。 何処のご家庭にも必ずある、このピカール。 でも何も考えずにそのまま布に付けて磨くと、かえって傷を付ける羽目になります。 ベストはセーム皮でしょうか。 このセーム皮バフとの組み合わせで、高速回転で磨くとキレイなツヤがでます。 ひと通り磨いたら洗浄。 超音波洗浄器と、専用の洗浄液で汚れ落とし。 最後に検品。 磨き残しは無いか、火ムラは無いかを確認します。 磨き残しや、火ムラが見つかれば再度、削り、磨き。 以上で完成。

New Cuff Life Fox +Bs

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新作 キツネのイヤーカフ真鍮ベース     時間が経つと真鍮が落ち着いてきて、金狐から野狐らしい色へと変わる予定

ツチメのカフが出来るまで 其の3

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時間が開いてしまいましたが、続きです。 内側の荒磨きが終わったら、丸めていきます。 この時、少しづつ曲げていかないと'折れ'が入ってしまいます。 フラットなモノは問題がないのですが、ツチメなど厚さが一定でないものはこの'折れ'が入りやすいです。 一度'折れ'が入ってしまうと、ツチメの打ち直しからしなければならない場合もあるので、修正が大変です。 ちなみに、画像の青いテープは保護用の養生テープです。 金床、当て金を使いながら形を整えていきます。 表面に当たると折角の凹凸が潰れてしまいますから、革を当てるなどして表面を保護します。

ツチメのカフが出来るまで 其の2

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ツチメの付いた銀板を切り出していきます。 当工房では、6mmと9mm幅をデフォルトとしています。 それぞれ、デザインと肌への当たり面を考慮し、形状を変えています。 この状態時で角を削っていきます。 内側になる方を大きく削り、表側を浅く削ります。 こうする事によって肌に優しく、使いやすくなります。 更に角を丸めてスムース化しておきます。 目に付きやすい部分でも、肌に当たりやすい部分でもないですが、きれいにしておきます。

ツチメのカフが出来るまで 其の1

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まず、0.9mm厚のSV950を用意します。 こちらは予め、焼きなましし、鏡面にしたものです。 この鏡面ですが、しっかり作ってあげないと、仕上がりが悪くなってしまいます。 下拵えみたいなものですね。 詳しく書くと長くなるので、また次の機会に。 この鏡面加工した銀板に、ハンマーで矢太棒(先端が丸い金属棒)を打ち込んでいきます。 打ち込んでいくと、次第に銀板が表側にめくれてきます。 これは銀板の厚さによって変わりますが、多かれ少なかれ必ずなるものです。 面倒ですが物理現象ですし、仕方がありません。 反った銀板は、時折裏から打ち、平たくします。 反り返った状態で、ツチメを付けると、ツチメに変な角度が付いてしまい、後で平たくした時にぬるっとした表情になってしまうのです。 裏から打つと言っても、色々と制約があったりします。 何も考えずに金床の上で打つと、せっかく付けたツチメが潰れてしまいますし、硬いからと焼きなましし過ぎても同じく潰れてしまいます。 また、焼きなましに時間をかけ過ぎてしまうと、恐怖の火ムラが出来てしまいます。 これは本当に怖いです。 うまい具合に裏側だけなますのがポイントです。 ツチメの付け方についても色々とあったりするのですが、長くなるのでこれもまた今度に。 そんなこんなで出来たのがこちら。 ようやくツチメのカフの素材が出来ました。