ツチメのカフが出来るまで 其の1

まず、0.9mm厚のSV950を用意します。
こちらは予め、焼きなましし、鏡面にしたものです。
この鏡面ですが、しっかり作ってあげないと、仕上がりが悪くなってしまいます。
下拵えみたいなものですね。
詳しく書くと長くなるので、また次の機会に。

この鏡面加工した銀板に、ハンマーで矢太棒(先端が丸い金属棒)を打ち込んでいきます。

打ち込んでいくと、次第に銀板が表側にめくれてきます。
これは銀板の厚さによって変わりますが、多かれ少なかれ必ずなるものです。
面倒ですが物理現象ですし、仕方がありません。

反った銀板は、時折裏から打ち、平たくします。
反り返った状態で、ツチメを付けると、ツチメに変な角度が付いてしまい、後で平たくした時にぬるっとした表情になってしまうのです。

裏から打つと言っても、色々と制約があったりします。
何も考えずに金床の上で打つと、せっかく付けたツチメが潰れてしまいますし、硬いからと焼きなましし過ぎても同じく潰れてしまいます。
また、焼きなましに時間をかけ過ぎてしまうと、恐怖の火ムラが出来てしまいます。
これは本当に怖いです。
うまい具合に裏側だけなますのがポイントです。

ツチメの付け方についても色々とあったりするのですが、長くなるのでこれもまた今度に。
そんなこんなで出来たのがこちら。

ようやくツチメのカフの素材が出来ました。

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